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兵庫県西宮市の甲子園球場 |
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日本高野連は４日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、１９日に開幕する第９２回選抜高校野球大会を、甲子園大会史上初めて無観客で開催する方針を決めた。だが、可否の最終決断は１１日に先送りに。中止の可能性もあり、模索が続く。
◆開会式中止、抽選も代理、合宿自粛
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選抜高校野球大会が無観客での開催を目指すことが示され、開催の可否について気をもんでいる出場校からは歓迎する声が多く聞かれた。
感染拡大防止に向けて緊急事態宣言が出された北海道。２１世紀枠で初出場する帯広農は休校中で、部活動を再開するめども立っていないという。白木繁夫部長は「無観客でも出場できる機会が与えられるのはありがたい」と感慨深げに話した。
同じく初出場の鹿児島城西の古市龍輝主将は練習後、「試合があることに感謝し、はつらつとした野球をしたい」とほっとした表情で話した。開催可否の最終結論は１１日に協議されることになり、平田（島根）の保科陽太主将は「１１日に向けては祈ることしかできないが、しっかり準備する」と気を引き締めた。
昨秋の明治神宮大会を制し、優勝候補の中京大中京（愛知）の今村陽一部長は無観客については「保護者や支えてくださった方々の前でできないのは残念」。チームの健康管理の徹底を強調し「食事と睡眠をとって免疫力を保てるようにする」と話した。倉敷商（岡山）の梶山和洋監督も「生徒の安全を守れるように、しっかり対策をやっていきたい」と語った。
ラグビーや体操、ソフトテニスなど多くの他競技で高校選抜大会が中止となっている。昨夏に全国制覇を果たした履正社（大阪）の岡田龍生監督は「同じ学校でも全国大会が開催されずに参加できない部活もあるので率直にいって複雑な心境だ」と吐露。尽誠学園（香川）の亀井康宏部長も「他の部の手前もあり、喜ぶだけじゃなく重たい気持ち」と話した。
◆難しい調整に
春夏を含め、甲子園大会が初めて無観客で開催される可能性が出てきた。球児は夢舞台で前例のない戦いに挑む。
難しい調整を強いられる。ウイルス感染リスクの軽減、出場校の公平性を保つために、開幕直前の１５日まで練習試合や遠征合宿などの自粛を求められた。甲子園練習や開会式も行われず、選手は試合日に初めて聖地の土を踏むことになる。
開幕後はファンはもちろん、家族や応援団もスタンドへの入場が禁止される。球児を後押しする声援や華やかなブラスバンドの演奏は消え、静寂の中でプレーする。
１人でも感染者が確認されれば、すぐに大会は中止される方針。宿舎での生活や移動時など、グラウンド外でも細かく行動を制限される。高校生にとって、緊張感に包まれた２週間になる。
◆高野連 苦渋の決断
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＜解説＞ 日本高野連は無観客での開催方針を明らかにした。ただ、開催の可否の結論が先送りとなったことで、協議結果を待っていた出場校には、一安心とはならないだろう。日本高野連にとっては苦渋の決断だった。
日本高野連には１９９５年の阪神大震災、２０１１年の東日本大震災と２度の震災を乗り越えて開催した自負があり、当初は今大会の通常開催にも強い意欲を示していた。だが、首相がスポーツイベントの自粛、規模縮小の要請を表明。高校が一斉休校になるなど、取り巻く状況は大きく変化した。中止も視野に入れて、審議を重ねてきた。
日本高野連には高校球児の夢である甲子園球場での、一生に一度かもしれないプレー機会を奪いたくないという思いが根底にある。新型コロナウイルスの感染が拡大する状況が好転し、終息に向かえば、１９日の開幕は可能とも判断した。
スポーツ界では自粛の動きが強まっている。危機管理の甘さを指摘する声や「高校野球だけが特別」との世間からの批判を覚悟の上で、日本高野連は１１日に最終結論を出す。
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March 05, 2020 at 06:09AM
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新型コロナ＞球児「無観客でも開催感謝」 最終結論へ「祈るしか」:スポーツ(TOKYO Web) - 東京新聞
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