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「もう降らないで」被災の日田市、雨の合間に復旧急ぐ - 大分合同新聞

玖珠川の氾濫で道路に流れ込んだ土砂を取り除く住民ら=11日午前、日田市天瀬町の天ケ瀬温泉旅館街

玖珠川の氾濫で道路に流れ込んだ土砂を取り除く住民ら=11日午前、日田市天瀬町の天ケ瀬温泉旅館街

 豪雨で三隈川(筑後川)と玖珠川が2回にわたり氾濫した日田市では11日、被災地の住民らが浸水した住居や店舗の片付けを急いだ。曇りや雨が弱まった時間帯に作業し、週末を利用して遠方から駆け付けた親戚や知人が手伝う姿も見られた。今後も大雨の心配は残っており、復旧の遅れやさらなる水害を心配しながらの作業が続く。「もう降らないで」。住民からは祈るような声が聞かれた。
 天瀬町の温泉街は7日朝、8日未明と立て続けに玖珠川があふれた。11日午前は、どんより曇った空の切れ間から日が差し込んだ。「今のうちに」と長靴姿の老若男女が建物から水に漬かった家具や食器を運び出し、床の泥を洗い流した。
 斉藤義孝さん(88)の自宅は2階建ての1階が床上50センチまで浸水した。会社員の長男栄助さん(58)は実家の被災に居ても立ってもいられず、東京から9日に帰省した。「仕事で12日に戻らないといけないが、毎週末に来るつもり。晴れているうちにできるだけ復旧を進めたい」。玄関前の泥をすくう手を早めた。
 作業は親戚や長女(60)の同僚らを含めて約10人がかり。義孝さんは「みんなに感謝している。被災後、福祉施設に身を寄せている妻と、早くまた一緒に暮らせるようになりたい」と願った。
 三隈川が氾濫した北友田地区。高さ約1・5メートルまで浸水した市立光岡(てるおか)こども園では、職員や保護者ら約20人が窓や壁の拭き掃除などに汗を流した。業務用冷蔵庫やピアノといった大きな備品の撤去はほぼ終わったものの、保育室やホールなど計10部屋がある建物は広く、消毒や壁紙の張り替えまで手が回らない。
 0歳から就学前の園児31人は別の園に預かってもらっている。断続的に続く雨に北口優子園長(62)は「外で物を洗い流すなど、ちょっとした作業がはかどらない」と、時間を惜しむように片付けを進めた。
 大分地方気象台によると、県内の雨は18日まで断続的に降り続き、15日ごろまでは広い範囲で大雨になる恐れがある。
 天ケ瀬温泉街で被災した、そばまんじゅう製造・販売店社長の田代信二さん(57)は「もうこれ以上降るのはやめてくれ」。天に祈るように言った。

※この記事は、7月12日 大分合同新聞 1ページに掲載されています。

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