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マンチェスター・シティ、絶望の未来を希望に変えるのは? グアルディオラ以上の監督適任者がいる、それは…【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】(フットボールチャンネル) - Yahoo!ニュース

 マンチェスター・シティのサイクルが終わりを告げようとしている。プレミアリーグのタイトルは早々にリバプールに奪われ、ファイナンシャル・フェアプレーの問題での制裁は避けられず、ジョゼップ・グアルディオラ監督の去就も怪しい。誰もが絶望の未来を予見する状況だが、希望に変えられる人材がいるという。(文:粕谷秀樹)

●シティがリーグタイトルを失った最大の理由は  読売ジャイアンツをV9という金字塔に導いた長嶋茂雄、王貞治の両名は、だれよりも汗を流したと伝えられている。 「いくつ勝っても物足りない」「ホームランを一本も、いやいやヒットを一本も打てなかったらどうしよう」  飢餓感と焦燥感をエネルギーに代え、その姿に多くの選手が追随した。  二代目貴乃花はだれよりも土俵の砂を舐めたという。 「曙や武蔵丸に負けてたまるか」  同じ時代を生きたライバルに一歩でも先んじようと、来る日も来る日も猛稽古に明け暮れた。  飽くなき勝利へ意欲を示す好例である。時代に名を残すスーパースターは、技術より気持ちを優先してきた。今シーズンのプレミアリーグを制したリヴァプールでも、ユルゲン・クロップ監督はハングリー精神、情熱、信頼関係といった表現を頻繁に用いている。  そして、彼らの前に3連覇の夢が潰えたマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督も、次のように語っていた。 「昨シーズンまでと同じ気持ちで闘えなかった。なにがなんでも勝ってやるという強い闘争心で、リヴァプールを下まわっていた」  小気味よいリズムのパスまわしとボールの即時奪回。グアルディオラ率いるシティはプレミアリーグに、いや、フットボール全体に大きな影響を与えてきた。  一昨シーズンの優勝時には総得点、勝点、失点などなど、さまざまなリーグレコードを樹立。今シーズンもすでにリーグカップを制し、チャンピオンズリーグとFAカップを含めたカップトレブルのチャンスがまだ残っている。プレミアリーグ3連覇こそならなかったが、依然として一大勢力であることに疑いの余地はない。  ただ、ひとつのサイクルは終わったのかもしれない。 ●拡大する世代格差。リバプールとの大きな違いに  今シーズン開幕前、絶対的なリーダーとして信頼されてきたヴァンサン・コンパニーが退団。アンデルレヒトのプレーヤーマネジャーに就任した。今シーズン終了とともにダビド・シルバはチームを去り、セルヒオ・アグエロは32歳になった。シティの〈三大守護聖人〉ともいうべき彼らのキャリアは晩年を迎えている。  また、フェルナンジーニョは35歳、ケビン・デブライネはベイビーフェイスの29歳で、カイル・ウォーカーも三十路に入った。この1~2シーズン、中軸として働いてきた選手は確実に齢を重ね、体力的には下降線、よくて現状維持が精いっぱい。できるものならローテーションを図りたくなってきた。  ところが、世代間の格差が拡がっている。  コンパニのようなリーダーは見当たらない。シルバが「私の後継者」と指名したフィル・フォーデンも、まだまだ修行が必要だ。ガブリエル・ジェズースはアグエロのレベルに達するまで時間がかかる。グアルディオラのプランを会得している右サイドバックは、ウォーカーただひとりだ。  これから旬を迎えるエデルソン、エメリク・ラポルト、イルカイ・ギュンドアン、ロドリ、リヤド・マフレズ、ラヒム・スターリングが、三大守護聖人のような影響力を及ぼせるのかは、はなはだ疑問である。彼らは優れたタレントだが、コンパニやシルバのようなリーダーではなく、アグエロほどには修羅場をくぐっていない。  ここがリヴァプールとの大きな違いだ。 「天性のリーダーが5人もいる。われわれのストロングポイントであり、自慢でもある」  クロップ監督つねづね胸を張ってきた。キャプテンのジョーダン・ヘンダーソンに加え、ジェイムズ・ミルナー、フィルジル・ファンダイク、ロベルト・フィルミーノ、アリソン・ベッカーと、チームを率先垂範できるタイプを5人も擁しているため、ロッカールームはおのずとまとまる。  無敗優勝を成し遂げた当時(03/04シーズン)のアーセナルにはパトリック・ヴィエラ、ソル・キャンベル、ジウベルト・シウバ、ティエリ・アンリなどのリーダーを擁していた。06/07シーズンから3連覇したマンチェスター・ユナイテッドでは、リオ・ファーディナンド、エドウィン・ファンデルサール、ライアン・ギグス、ギャリー・ネヴィルがチームをコントロールしていた。 ●グアルディオラ以上の監督適任者とは?  ロッカールームのボスを失うシティのダメージは、とてつもなく大きい。  ファイナンシャル・フェアプレーは7月10日前後に採決をみる予定だが、シティにはなんらかのペナルティーが下される公算が大きい。CEOのフアン・ソリアーノは「スイス最高裁判所に持ち込んででも無罪だと証明する」と強気だが、いまのところ逆転勝訴はありえない。ペナルティーの軽減、例えばUEFAが主主催する大会の出場停止処分が1年間なら、甘んじて受け入れた方がいいだろう。  ところで、ペナルティーがどうのこうのではなく、グアルディオラは続投するのだろうか。 「なにが起きても残留する」  彼の発言に多くの選手、サポーターが胸を撫でおろした。しかし、シティに着任して4年。環境を変えたくなっても不思議ではない年月が過ぎていた。あるいは次のチャレンジに向けた小休止も考えられる。  また、かつて率いたバルセロナは5年、バイエルンでは4年で退任している。現行の契約は来年6月までだ。シティにおけるキャリアに、みずからピリオドを打つこともありうるだろう。  いや、決して遠くない未来に、グアルディオラがシティに別れを告げる日は必ずやって来る。サイクルが終了し、若手が伸び悩み、UEFAに目をつけられている以上は補強もままならない。バルセロナの次期会長選挙に立候補したジョアン・ラポルタが、「グアルディオラ招聘」を公約に掲げた事実も気になるところだ。  したがってシティは、新監督候補を早々にリストアップすべきであり、適任者がひとりいる。  マウリシオ・ポチェッティーノである。  6年かけてトッテナムを一流に仕上げた手腕はだれもが認めるところで、本人もプレミアリーグ復帰を希望している。ハリー・ケイン、デレ・アリ、ソン・フンミン、ハリー・ウィンクスといった主力は、ポチェッティーノと出会って飛躍した。1月にインテル・ミラノヘ移籍したクリスティアン・エリクセンも同様だ。ポチェッティーノもfrom Tottenham to Cityなら、そのキャリアに箔がつく。  同じマンチェスターでは、ユナイテッドがポチェッティーノとリンクされてきた。しかし、オーレ・グンナー・スールシャール監督の続投が濃厚。シティに大きなチャンスが訪れている。モチベーションの維持が難しくなりそうなグアルディオラよりも、新たな野心に燃えるポチェッティーノのもとで再建。あくまでも私見だが、奇想天外なシナリオではないはずだ。 (文:粕谷秀樹)

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July 05, 2020 at 09:14AM
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