大阪天満宮(大阪市北区)で25日、天神祭の神事「本宮祭」が新型コロナウイルスの影響で参列者を減らして営まれ、動画投稿サイトのユーチューブで生配信された。柳野等総務部長は「視聴者が約4000人もいた。一緒に新型コロナの終息を祈る時間を共有できた」と手応えを語った。

大阪天満宮によると、天神祭は1000年以上の歴史があるとされ、例年は24日の宵宮と合わせて約130万人の客でにぎわう。今年は奉納花火や市中心部を流れる川で約100隻の船が行き交う「船渡御(ふなとぎょ)」など主要行事を中止にし、各種行事の規模を縮小したりした。その上で、混雑を避け、離れた場所からも拝礼できるように、天神祭で中核とされる神事を生中継することを決めた。

本宮祭は一部の関係者のみが参列し、宮司らが祭神の菅原道真に悪疫退散や地域の安全を祈願した。拝殿などに設置された4台のカメラで祝詞の読み上げやみこの神楽を撮影。別室にいる神職が所作を解説し、視聴者が拝礼する時間も設けた。(共同)