
8月17日にダビド・シルバ(写真左)のレアル・ソシエダ加入が正式に発表され、10年間プレーしたマンチェスター・シティでの時間が終わりを迎えることとなった【Getty Images】
8月17日、ダビド・シルバのレアル・ソシエダ加入が正式に発表された。セリエAのラツィオへの移籍が秒読みとされていたが、急転直下での母国復帰となった。今夏の契約満了に伴い、シーズン開始前に退団することをすでに公にしていたシルバ。その言葉通り、10年間プレーしたマンチェスター・シティでの時間がついに終わりを迎えることとなった。
スペイン代表でともにプレーしたアンドレス・イニエスタは自身のTwitterで今回のシルバの母国復帰を「おめでとう」と歓迎している。
着実に積み重ねてきたキャリア
シルバはバレンシアの下部組織出身で、2004年に当時2部に所属していたエイバルへと期限付き移籍しプロデビューを果たすと35試合出場、5ゴールの活躍。すると翌年、1部に昇格したセルタへとまたも期限付き移籍の形でステップアップを果たす。そのセルタで34試合出場、4ゴールとシーズンを通して1部の舞台でも通用することを証明して見せた。その活躍が認められ、2006年の夏に保有元のバレンシアへと復帰することとなる。バレンシアではその後4シーズン主力選手として活躍し、スペイン代表にも常連として名を連ねる選手にまで成長をとげた。
そして2010年の夏、シルバはマンチェスター・シティの補強の目玉選手として2500万ポンド(約35億円)の移籍金で加入し、水色のユニフォームへ袖を通すこととなった。シルバは移籍初年度からチームの中心選手に定着すると、2年目の2011-12シーズンは36試合に出場して6得点17アシストと圧倒的な成績を残してクラブ44年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。その後も毎シーズン安定した成績を残し続け、シティに多くのタイトルをもたらした。
衝撃的だったシティでのリーグ初ゴール
シルバはかゆいところに手が届くポジショニング、リズムを作るパスセンス、決定機を演出する創造性などMFとして高い能力を兼ね備える。ゲームメイカーでありながら、チャンスメイカーでもある小柄なマジシャンはその魔法でチームの攻撃面を長らく支えてきた。
一方でスコアラーというキャラクターではないかもしれないが、記憶に残るゴールも随所で決めてきている。印象的なシーンの例でいうと、バレンシアから移籍してきてシティでの初年度となった2010-11シーズン、プレミアリーグ初ゴールを決めたブラックプール戦でのプレーも多くのファンを驚かせた。味方からボールを受け取ったシルバは右サイドからドリブルでエリア内に侵入すると、必死に止めようとする相手選手をあざ笑うかのように連続のシュートフェイントで2人をかわし、最後は憎いほど冷静にボールをゴール左隅へと沈めている。ゴールシーンにすら、シルバの冷静さがよく現れている。
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August 24, 2020 at 09:21AM
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