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戦争の抑止力か-。トランプ政権が仕掛けた対中貿易戦争に、世界貿易機関(WTO)がルール違反との裁定を下しました。自由貿易の促進を掲げた国際組織として米国をけん制した形ですが、米国が上訴すれば、その先にあるのは機能不全に陥っている上級委員会。WTOの抱える問題点があらためて浮き彫りになるだけかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「立証責任を果たさず」
米国が中国製品に課している関税は国際ルール違反との裁定を WTOが下した。トランプ政権が対中貿易戦争のよりどころとしてきた主張を退けた。WTOの紛争処理小委員会(パネル)は、2018年に米国が中国製品を対象に課した関税は国際的な規則に違反していると判断。報告書で、「関税措置が暫定的に正当化されることを立証する責任を米国は果たさなかった」と結論付けた。米政府は60日以内の上訴が可能。トランプ政権はWTO 上級委員会の後任委員候補に反対するなど、機能をまひさせる動きを取ってきており、上訴となれば米国は実質的にWTOの裁定を拒否できることになる。
全ての市場予想上回る
ニューヨーク連銀製造業 景況指数は9月に17と、前月(3.7)から上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の全てを上回り、2018年以来の高水準だった7月に次ぐ高い値を記録した。出荷や受注が改善し、製造業活動が勢いを強めつつある状況が示唆された。新規受注は7.1と、前月(マイナス1.7)から拡大圏に回復。出荷は14.1と前月(6.7)から上昇した。
懸案だったデリバティブ清算巡り
欧州連合(EU)は 域内金融会社に対し、英国のデリバティブ清算機関へのアクセスを2022年6月末まで認める見通しだ。英国が通商合意を結べないままEU離脱に伴う移行期間を終了し、混乱に陥る可能性もあるが、業界にとって差し当たりの懸念は解消されそうだ。欧州委員会は加盟国政府に、移行期間終了から1年半は英国の規則を十分と見なし、域内企業が同国の重要なインフラにアクセスすることを認めるよう提案した。ブルームバーグが確認した決定文書の草案で明らかになった。
感染再拡大が影響
国際エネルギー機関( IEA)は、新型コロナウイルス感染症(COVID19)の再拡大が需要回復を損ねるとして、世界の石油市場見通しが「一段と不安定」になったと指摘した。IEAは月報で、「石油需要の回復は2020年下期に著しく減速するとみている。容易に達成できる需要の伸びは、その大半が既に完了している」と分析。「今後の見通しは不安定だ」との認識を示した。今年第4四半期の需要見通しは日量60万バレル下方修正された。
「目覚ましい回復」
ドイツの欧州経済研究センター( ZEW)がまとめたデータによると、今後6カ月間の見通しを示す期待指数は9月に77.4に上昇。ブルームバーグが調査した予想の上限を上回った。予想中央値では前月比で低下が見込まれていた。現状指数も前月から改善した。ZEWのバンバッハ所長は、「専門家は引き続きドイツ経済の目覚ましい回復を見込んでいる」とし、「難航している英国とEUの通商協議やCOVID19の再流行も前向きなムードを損ねることはなかった」と述べた。
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