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米大統領選「激戦州」ではないニューヨーク、それでも投票所に長蛇の列ができる理由 - 現代ビジネス

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投票所までは「約2時間です」

3分に5メートルほどだろうか。投票所までの長い列がじりじりと動いていく。最後尾から投票所までは「約2時間です」と係員が歩道で案内している。期日前投票所はニューヨーク市に88箇所あるがどこも同じような状態。郵便でも投票は可能だが、アメリカ人は郵便局を信頼していない。普段から荷物が届いていなかったり、郵送したものが時間通りに配達されていなかったりするからだ。確実に自分の手で1票を入れる。期日前投票で並んでいる人たちの列は、ソーシャルディスタンシングを保ちながら途切れることはない。

ニューヨークで期日前投票に並ぶ人たち

ニューヨークは、大統領選挙の選挙前から民主党候補が勝利する州とわかっている。だからニューヨークではバイデン氏が勝つ。それでも自分の1票を投じたいという人がニューヨークには溢れている。全米では毎年50州のうち約40州は、そうした選挙結果を見なくても「当確」が出ている州。トランプ氏もバイデン氏もそんなニューヨーク州には演説にも来ないので、街は熱気に包まれているというよりかは、人々が固唾をのんでいつもより静かになっている。

大統領選において、若い世代は気候変動に関心を持っているが、その他の世代は「トランプ以外なら誰でもいい」と口を揃える。「バイデン氏が良い」という声は聞こえてこない。ニューヨークでは、バイデン氏を応援するグッズや旗も街で見かけるようになった。しかし、予備選の頃のバーニーサンダース氏のグッズのほうが街で多く見かけた。今回の選挙は「トランプ大統領vsトランプ大統領以外」で間違いないだろう。

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