昔ながらの稲作の一連の所作を演じて今秋の豊作を祈願する伝統行事「御田植祭」が1日、足利市福富町の御厨(みくりや)神社で行われた。
350年以上前から続くとされる神事。同市御厨地区が、三重県の伊勢神宮に穀物を送る「台所」の役割を担っていたことから始まったとされる。
市では、新型コロナウイルスの影響でイベント自粛の動きが広がっているが、歴史を絶やしてはならないとの思いや小人数での行事のため開催を決めた。
この日、行事に参加したのは白装束に身を包んだ男性4人と早乙女4人。しめ縄で囲った境内の一角を田んぼに見立て、男性陣が恵方の西南西に種をまいたほか、すきやくわ、鎌を使いながら田起こしや代かき、稲刈りなどを行った。早乙女は田植えなどを披露した。
同所、無職加藤喜一(かとうきいち)さん(78)は「昔は稲作が人力だったことを改めて感じられた」。同神社総代長の岩井田秀夫(いわいだひでお)さん(72)は「今年は天気も良く田植え日和だった。大豊作が期待できる」と話していた。
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March 02, 2020 at 03:11AM
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