Search

【リーダーズボイス】シティタクシーホールディングス 漢二美社長 - 大分合同新聞

スケールメリットを生かし、広範囲の体制づくりを急ぐシティタクシーホールディングス社長の漢二美氏=大分市原川

スケールメリットを生かし、広範囲の体制づくりを急ぐシティタクシーホールディングス社長の漢二美氏=大分市原川

  • シティタクシーが導入を進める「ジャパンタクシー」

 利用客の減少と運転手不足に直面するタクシー業界。県内最大手で、福祉車両などを含め約310台を保有するシティタクシーホールディングス(大分市)の漢二美社長(74)は「質の高いサービスで顧客を掘り起こし、運転手の待遇改善も図って成長させる」。積極策で厳しい環境を乗り越えようと知恵を絞る。

 県内のタクシーは今年2月1日の運賃改定で普通車(従来の小型車と中型車)の初乗り料金を500円(1・0キロまで)に統一(一部事業者を除く)。ワンコインの分かりやすさで近距離利用を増やす戦略だ。運賃改定は、消費増税に伴う値上げを除けば2007年以来。「燃料費の高止まりが続く中、運転手の待遇改善のためにも必要。足代わり、雨の日の傘代わりに使ってもらいやすくなった」と理解を求める。
 ここにきて、新型コロナウイルスの影響が深刻さを増している。不要不急の外出を控える人が増えた結果、大分市中心部などの飲食店街では店と同様にタクシーも非常に厳しい状況という。「当面は我慢するしかない。中長期的には、インバウンドを含む観光面での利用増に期待している」
 厳しい環境を乗り越えるため、利用客の満足度を高めることに力を入れる。その一環が積極的な設備投資だ。車椅子でも簡単に利用できる室内空間の広さが人気のユニバーサルデザイン(UD)車は2018年以降、トヨタのハイグレード車を46台導入。今では普通車約250台のうちUD車が3割を占める。普通車と比べて1台当たり約100万円高く、コストはかさむが、「安全はもちろん、まずは乗って満足してもらうこと。それが利用客を増やすことにもつながるはずだ」と力を込める。

 昨年のラグビーワールドカップ(W杯)期間中は74の言語に対応する携帯翻訳機を100台以上用意し、外国人客の利便性を高めた。現在も約50台を運用しており、受け入れ準備に余念がない。ハイグレードの中型観光バスも2台導入。こちらは定員を半分近くに減らし、質の高いサービスを求める富裕層にターゲットを絞る。
 海外では、スマートフォンを利用して一般車両が有料で客を運ぶサービスが広がりつつある。国内では法整備も必要で本格導入はまだだが、「交通事故が発生した場合の責任の所在が明確でない」と問題視。アプリから予約できる全国展開のサービスに参加し、ニーズに応えようと躍起だ。
 規模の拡大にも余念がない。みなとタクシー関連3社(中津・宇佐・佐伯市、07年)クリスタルタクシー(大分市、10年)中央タクシー(同、11年)の事業を引き継ぎ、県内のタクシー業界の再編をリードしてきた。スケールメリットを生かし、広範囲の体制づくりを急ぐ。
 取り巻く状況は厳しくとも、悲観はしていない。「バスや電車は自宅まで送り届けてくれない。高齢化が進み、誰かの手を借りる必要のある人が増える。きめ細かなサービスができるタクシーの出番だ」。チャンスは十分ある、とみる。

 かん・ふたみ 1946年生まれ。臼杵市野津町出身。大分上野丘高校、日本大理工学部卒。87年、大分タクシー専務。89年、同社長。2011年から現職。県タクシー協会長も務める。

Let's block ads! (Why?)



"シティ" - Google ニュース
April 01, 2020 at 04:09AM
https://ift.tt/2R1d49J

【リーダーズボイス】シティタクシーホールディングス 漢二美社長 - 大分合同新聞
"シティ" - Google ニュース
https://ift.tt/33Oilpr
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "【リーダーズボイス】シティタクシーホールディングス 漢二美社長 - 大分合同新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.